プノンペン王立大学でMonacaを使ったモバイルアプリ開発講座が開講されました
現在、私はカンボジアのプノンペンに来ています。
プノンペンの王立プノンペン大学(RUPP)の学生向けにでMonacaを使ったモバイルアプリの講義を行うことが目的です。
RUPPはコンピューターサイエンス分野で国内No.1の位置づけの大学で、日本にも多くの留学生がやってきています。アシアルにも数人RUPP出身のエンジニアが活躍しています。
RUPPでは、JavaやObjective-Cを使った演習はこれまでも行われていた様なのですが、HTML5を使ったモバイルアプリの講座は初めてのようです。
今回の講座には、RUPPのコンピューターサイエンスの学生とMonaca開発パートナーにも参画いただいている株式会社ヘッドウォータースからの研修生の合わせて約20名が参加しています。
講義の会場は当初CKCCという韓国政府の寄付で立てられた建物のコンピュータールームで行われました。iMacがずらりと並ぶかなり充実した設備がそろっています。日本の大学よりも充実しているかもしれないですね。
ところが講義をはじめるとネットワークが繋がらないというトラブルが発生。現地の学生に聞くと、よくこのような事が起こるそうです。
ネットワークが繋がらないと何もできないのがクラウドサービスの弱いところ。復旧までには時間がかかるとのことで、別の教室に移動します。
しかし、移動先の教室でも更にネットワークトラブルが発生。気温36度を超える灼熱の太陽の下、ジプシーの様に20人ぐらいで学内を移動しました。
ようやくWiFIアクセスがなんとか提供されている教室にたどりついて講義を再開できました。
講師を担当するのは、RUPP卒業生で現在はMonacaチームで活躍しているKhemryさん。
講義は全て英語で進められます。
カンボジアの大学では、講義は母国語のクメール語ではなく英語で行われるとの事。
英語レベルだけを考えると日本の大学より圧倒的にレベルは高いです。
まずは、ハイブリッド型のモバイルアプリについての概要を学んでもらいます。
CordovaやPhoneGapについては、ほとんどの学生は知らなかったようですが、Web技術でモバイルアプリが開発できることや、Monacaデバッガーを使ってすぐに実機上でアプリの動作が確認できることはメリットに感じてもらえたようです。
一方でアプリのパフォーマンスの問題やアプリの容量が懸念点として上げられました。
国内で流通している端末のスペックが低かったり、回線が遅かったり、従量課金だったりするためこの様な懸念点が出たようです。
今回の講義では、以下のようなアプリ開発に取り組みながらHTML5モバイルアプリを開発するために必要なAPIやHTML5の機能を習得してもらいました。
・宝探しゲーム:Monacaの基本的な使い方を学習
・TODOアプリ:ローカルストレージとJSONを学習
・クイズアプリ:Monacaバックエンドの使い方を学習
・地図アプリ:Google Map API、Geolocation APIを学習
・お絵描きアプリ:Canvasを学習
講義を受けた学生の中には、JavaScriptは初めてという方もいたのですが、みなさん国内最高学府の学生だけあって、積極的に質問しながら、なんとかアプリを作り上げていました。
大学の講義とは別にJCITという日本向けのオフショア開発を主に行っている現地の開発会社でもMonacaのトレーニングを行わせていただきました。
JCITもRUPP卒のエンジニアが中心に活躍をされていました。
カンボジアではモバイルアプリで一発当てたような成功事例というものはまだ出ていないとのことなのですが、今回の講義をきっかけにMonacaを使った成功事例が生まれると嬉しいですね。
アシアルではMonaca活用したプログラミング教育を積極的に支援していますので、ご興味のある教育関係者の方はお気軽にご相談ください。