チーム力の強化 – 心理的安全性について考える
こんにちは。小林です。
最近、チーム力について改めて考える機会があり、今回は、その内容の一部を記載したいと思います。
アシアルの理念と事業
アシアルは、革新的なアイディアと確かな技術をもとにした価値創造、すなわち「クラフトマンシップ」を重視しています。
現状、アシアルの事業は、
- MonacaやOnsen UIなどのプロダクト事業
- 教育機関向けのエデュケーションやプロエンジニア養成などのスクール事業
- Webシステムやアプリ開発などのサービス事業
から構成されています。
さまざまな事業を展開していますが、当然、どの事業も、その目的を達成するのに必要な、様々な専門性をもつ多様なメンバーが集まってチームを形成し、プロジェクトを進めています。
ますます高まるチーム力の重要性
価値創造が行われるためには、新たな価値を創造できるチームが必要で、個々の専門性を最大限に活かし、チームとしてそれを掛け合わせた結果として、いかに大きな価値を生み出せるかが鍵になると考えます。
また同時に、継続的な個人の成長と、チームの成長が必要です。
例えば、受託プロジェクトでは、近年、完成したシステムついて、ユーザー体験・使いやすさに配慮した高品質なシステムであるとお客様からご評価いただけることが多く、とても嬉しく感じております。
これは、我々がチームとして提供するデザイン力 × エンジニアリング力に、お客様からいただいたビジネス要件を合わせた上で、最適な判断を行うマネジメント力をもとに、お客様と共に良いチームワークを行うことで、実現できる結果と感じています。
プロフェッショナルとして、一人一人が、自分の専門性を高め、幅を広げることはもちろんのことですが、我々が取り組む内容も 多岐にわたり、幅広がる中で、個人だけで達成することが難しいことが増え、ここ数年は、チーム力をより意識するようになりました。
チーム力を発揮するための5つの鍵
チーム力の発揮については、直感レベルのものや枠組み作りも含め、いろいろと取り組んできましたが、現状としては、さまざまな場所で話題となっている Google社が提唱している以下の5つの鍵に共感し、内省しているところです。
チームの効果性に影響する因子(※引用 Google re:Work):
- 心理的安全性:チームメンバーがリスクを取ることを安全だと感じ、お互いに対して弱い部分もさらけ出すことができる。
- 相互信頼:チームメンバーが他のメンバーが仕事を高いクオリティで時間内に仕上げてくれていると感じている。
- 構造と明確さ:チームの役割、計画、目標が明確になっている。
- 仕事の意味:チームメンバーは仕事が自分にとって意味があることと感じている。
- インパクト:チームメンバーは自分の仕事について、意義があり、良い変化を生むものだと思っている。
ここにあげられた5つの鍵はすべて重要で、一つ一つ丁寧にチームとして実現できているかを確認、今後も、更に良い結果をだせるよう、維持・向上できるように内省していきたいと考えています。
心理的安全性について考える
5つの鍵のうち一番重要であると言われている「心理的安全性」というキーワードに関しては、
- いかにチームとして最大限の結果をだせるか?
- メンバーの個人の成長と、チームの成長を最大限に促すこと ができるか?
- イノベーションをチームとして起こせるか?
を導くために必要な根幹と感じています。
例えば、その個人のあるがままの状態をその個人が伝え、その人のあるがままをメンバーが傾聴し受けとめるためには、心理的安全性は欠かせないものだと考えます。事実にもとづいて、実現可能でかつ有効な目標・計画をたて、役割分担ができないと、必ずどこかに無理が生じますし、最悪プロジェクトが遂行できなくなってしまいます。
また、プロジェクトの進行過程で発生する、課題、恐れ、不安について、速やかに共有、認知され、解決に向けた取り組みが行えれば、リスクを顕在化せずに回避したり、被害を最小化することができます。これは、早い段階で取り組めるほど、スマートに対応できます。
個人やチームの成長という視点で考えた場合、
- プラスを更にプラスに活かせること
- 失敗や間違いを次の経験に活かすこと
にかかっていると思います。
プラスを更にプラスに活かすのは、完成された成果物から、ある程度自己評価もできますが、更に他者から「認められる。褒められる」と、プラスの内容が認識しやすく、そういった形のフィードバックを推奨しています。
一方、失敗や間違いをどう次の経験に活かせるか?については、そもそもそれを失敗や間違いを認識できなければ、同じ失敗や間違いを繰り返すだけになってしまいます。
失敗を失敗と個人が認識することも必要ですが、そこからチームとしてその失敗をメンバーが自分事として捉え、一緒に解決に向けて考え、取り組む。失敗の原因は、個人の意識・ 判断だけの要因よりも、構造的、組織的要因の方が多いと言われています。チームとして見直しが行われることで、チームとして次の成長につなげることができます。
また、イノベーションを起こすためには、メンバーが安心して発言し、リスクを恐れずに新しいアイディを実行できる環境が必要で、組織として、どれだけ失敗を許容できる器があるかも重要になると考えます。
引き続き、チーム力の強化について考え、取り組んでいきたいと考えます。