Amazon Mobile Analyticsを使ってアプリ利用状況を解析しよう

MonacaアプリはAmazon Mobile Analyticsとの連携できるようになっています。Amazon Mobile Analyticsは簡単にいうとアプリの利用状況を可視化するサービスで、幾つかの特徴があります。

 

  • 月間1億イベントまで無料
  • Amazon S3/Redshiftへのオートエクスポート
  • 多様なプラットフォームに対応

 

JavaScript SDKも提供されていますので、Monacaアプリにも簡単に組み込むことができます。そこで今回は簡単にAmazon Mobile Analyticsの機能について紹介したいと思います。

 

Monacaアプリへの組み込みについて

 

Monacaアプリへの組み込みについてはMonacaサービス連携機能にAmazon Mobile Analyticsが追加されましたを参照してください。

 

管理画面について

 

Amazon Mobile Analyticsの管理画面ではアクティブユーザ数(日ごと、月ごと)、セッション数、リテンションなどを知ることができます。Sticky FactorというのはDAUとMAUを足し合わせたものになります。

 

 

収益についてもグラフ化できるのですが、JavaScript SDKの場合はこの数字は取れないものと思われます。アプリ内課金機能を提供するCordovaプラグインを使えば、もしかすると取れるのかも知れません。

 

 

カスタムイベントについて

 

カスタムイベントは次のようなコードで飛ばすことができます。

 


mobileAnalyticsClient.recordEvent('customTouch', 
  {'screenName': 'main'}, 
  {'touchCount': 1 }
);

 

こういったコードをアプリ内の随所に仕込んでおくことで、使われているイベントを把握することができます。なお、使われていないイベントは表示されないので、設定したイベントの一覧を別で管理しておくのがお勧めです。そうすることで、使われている機能はもちろんのこと、使われていない機能(削るべき機能)が可視化されます。

 

 

リテンションについて

 

リテンションは継続率です。新しく入ったユーザがそのまま継続して使い続けてくれるのかどうか、途中で使うのを止めてしまっているかどうかを見ることができます。ユーティリティ系の場合は一度使い慣れると継続率が高まる傾向がありますが、最初のステップで脱落する利用者も多い傾向があります。ゲームなどの場合、ゲームレベルが上がった瞬間に脱落したり、同じことの繰り返しになったタイミングで飽きられる傾向が見えたりします。

 

 

リテンショングラフでは1日目、3日目、7日目のユーザ利用状況が可視化されるようになっています。もっと深く追いかけたい場合には向きませんが、簡易的には十分でしょう。

 

エクスポート

 

AWSのサービスは他のサービスとの連携が簡単にできるという点が特徴と言えます。Amazon Mobile AnalyticsにおいてはS3にデータを出力したり、そのままRedshiftでデータ分析が行えるようになっています。ウィザードに沿って進めていくだけで完了しますのでとても簡単です。

 

 


 

アプリのより深い分析になると画面ごとの遷移であったり、プッシュ通知の開封率などが知りたいと思うかも知れません。そういったデータはAmazon Mobile Analyticsでは取れないので、物足りなさがあるのは事実です。ただし実際にそこまで深く分析してアプリの改善に活かすことはあまり多くないので、アプリの利用状況を俯瞰的に把握したいというニーズにはマッチするのではないでしょうか。

 

Amazon Mobile Analytics(アプリケーション使用状況データの大規模収集・視覚化サービス) | アマゾン ウェブ サービス(AWS 日本語)

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