アプリ起動後のCordovaプラグインの利用について
Monacaチームの小田川です。
アプリ起動後にCordovaプラグインを利用する場合には、注意が必要です。
アプリ起動直後は、Cordovaプラグインを利用するための準備ができていません。Cordovaでは、アプリ起動後にCordovaプラグインを利用するための準備が完了するとdeviceready
イベントが実行されます。
devicereadyイベント前にCordovaプラグインを使用すると、下記のようなエラーが発生します。下記の例では、cordova-plugin-deviceプラグインを使用しています。
<script>
console.log(device.cordova);
</script>
// Androidの場合:
// Uncaught ReferenceError: device is not defined
// iOSの場合:
// ReferenceError: Can't find variable: device
下記のようにdevicereadyイベント後にcordova-plugin-deviceプラグインを使用した場合は、正常に動作します。
<script>
document.addEventListener("deviceready", onDeviceReady, false);
function onDeviceReady() {
console.log(device.cordova);
}
</script>
// Androidの出力例:
// 9.0.0
// iOSの場合の出力例:
// 6.1.1
Onsen UIを使用している場合の注意点
Onsen UIを使用している場合は、注意点があります。
Onsen UIでは、ons-page
を使用して画面を作成します。ons-pageでは、下記のようなページの状態によって発生するイベントが用意されています。
- init
- show
- hide
- destroy
詳しくは、こちらを参照してください。
init
イベントは、ons-pageが初期化される際に、一度だけ実行されます。アプリ起動後に実行されるinitイベントは、通常devicereadyイベント前に実行されるため、アプリ起動後に実行されるinitイベントでCordovaプラグインを使用するとエラーが発生します。
//initイベントでCordovaプラグインを使用した場合:
document.addEventListener('init', function(event) {
var page = event.target;
// アプリ起動後に表示されるons-pageのidに「first-page」が設定されている場合:
if (page.matches('#first-page')) {
// エラーが発生します。
console.log(device.cordova);
}
});
ons.ready()を利用する
initイベント内の処理内容によっては、devicereadyイベント後にCordovaプラグインの処理が実行される可能性があるため、Cordovaプラグインの処理が正常に動作してしまうケースが発生します。このような場合、エラー原因の特定が難しくなります。
Onsen UIでは、Onsen UIの初期化が終了した際に実行されるons.ready()
メソッドが用意されています。ons.ready()は、devicereadyイベント後に実行されるため、Cordovaプラグインを実行させることができます。ons.ready()については、こちらを参照していください。
<script>
// ons.ready()の使用例:
ons.ready(function() {
console.log(device.cordova);
});
</script>
Onsen UIを使用してアプリ起動後に一度だけCordovaプラグインの処理を実行したい場合は、ons.ready()を利用することで対応することができます。
おわりに
Cordovaプラグインを使用する場合は、devicereadyイベント後に実行する必要があります。アプリ起動後にCordovaプラグインの処理でエラーが発生する場合は、devicereadyイベント後に処理が実行されているか確認してみてください。